手打ちそばと機械打ちそば

 生そばを茹でて食べるにあたって、重要視される点が三つあります。それは、
@そば粉が「挽きたて」であること、
Aそばが「打ちたて」であること、
Bそばが「湯がきたて」であることです(三たて)。
どれもおいしく食べるためには重要で、条件が同じであっても機械製麺と手打ちでは食味が大
きく異なり、手打ちのほうが数段美味しく感じられます。

 それはなぜ手打ちそばの方が美味しいのか。一番大きな要因はそばの風味を感じることが
できるからです。

 先ず、「挽きたて」のそば粉を使用することが一番ですが、機械製麺では大量に使用するた
め在庫を持つことが一般的です。そのため「挽きたて」でないそば粉を使用することがしばしば
あるようです。しかし、手打ちの専門店ではほとんど在庫を持たず、いつでも挽きたてのそば
粉を使用することが多いようです。また、そば粉の産地と近いことの強みに原料にこだわる店
もあるようです。

 「打ちたて」であっても機械製麺と手打ちでは大きく違う。そば専門店では使用されるそば粉
の割合が多く、ほとんどが8割以上使用されています。だからそば本来の豊かな風味を感じる
ことができます。ところが、同じ配合を機械製麺でつくろうと思っても麺にすることができませ
ん。なぜなら、機械では力が強く、大量生産のために製造スピードが速すぎ、そば粉の割合の
多いデリケートな麺は扱えないのです。また、手打ちは体重の力だけで丁寧に延ばされるた
め、余計な熱がかからず風味を損なうことがありません。一方、機械製麺ではかなり強い力が
生地にかかり熱が発生するため風味が飛んでしまいます。

 最後に「湯がきたて」についてですが、機械製麺ですと機械に任せっきりで時間通りに茹でる
ことが基本になっていますが、一度製造が始まればゆで時間を調整することはほとんどありま
せん。麺を洗う作業も機械に任せっきりです。しかし、手打ち専門店では注文が入るごとに少
量茹で、火力を調節し、つきっきりで茹でるため何時でもベストのそばを食べることができま
す。

 「挽きたて」、「打ちたて」、「湯がきたて」の3条件をかたくなに守る。これがそばの美味しさ、
風味を引き出せる人のなせる技でありましょう。

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